第1回 目指せ北アルプス!登山の基本を学ぼう講習会が開催されました
マナスル山荘本館の山口です。
第1回 目指せ北アルプス!登山の基本を学ぼう講習会がこの週末開催されました。あいにくの天気の週末でしたが、8名の参加者は2日間の講習を楽しんで帰られたようでホッとしています。
6月21日、1日目の講習プログラムは座学でスタート。登山に必要な知識や技術をまとめた資料を講師の水越さんが説明していきます。
講師の水越さんは白馬山案内人組合に所属する山岳ガイドで日本山岳ガイド協会のステージⅡの資格も持っています。私がその昔、針ノ木小屋の小屋番をしていた時に知り合ってからのお付き合い。当時は私も水越さんも日本で最初の山岳ガイド組合である大町山案内人組合に所属して山岳救助の活動や山スキーのガイドツアーなどを一緒に取り組んでいました。私がマナスル山荘本館の小屋番になることになって久しぶりり山でタッグを組みました。
講習は実技に移り、入笠山の登山道での歩き方講習です。ここでは山道での足の運び方や足場の選び方、上り下りの状態のバランスのとり方を勉強です。
続いて、お天気の講習。これは気象予報士である私の担当。
- 天気ってなに?
- 低気圧と高気圧
- 北アルプスの夏の天気の特徴
- 天気情報を手に入れる
のプログラムを説明しました。45分の予定でしたが1時間をオーバーしてしまい、そのあとの宿泊のお客様の夕食の準備は厨房を右に左に走り回ったのは言うまでもありません。
夕食はビールを飲みながらの山談議。アルコールが入ったので話が弾みます。この写真を撮っておかなかったのが悔やまれる!
夕食後は1/2500の地図を使っての読図講習。飲んだ後ですが皆さん真剣です。
その後は消灯まで飲み会。飲みながら私の得意分野である足の骨格の話や運動動作についての話。足の骨格模型を触りながら一人で興奮していました。
6月22日は朝から雨。昨日のお天気講習でお話しした天気予想が的中しホッとしました。
雨のため実践登山を変更して2日目は装備講習とロープワーク。
装備講習は現役山岳ガイドの持ち物を披露して一般の北アルプス登山に必要なものを解説。とても説得力があります。ロープワークは時間が余った時のプラグラムでしたが、参加者の皆さんも熱心にロープの結び方を勉強していました。
昼前に雨の降りが弱まったので実践登山講習に出かけることにしました。時間がないのでテイ沢はあきらめて入笠山に再び登ります。
昨日の実技がどこまで身に着いたかチェック!
山荘に戻って昼食とまとめの総括。
内容の濃い講習会を記念撮影で締めくくりました。
この講習会、似たような講習会が山のショップなどで行われています。一番の違いはガイドと受け入れる山小屋スタッフが北アルプスにとっても詳しいこと。水越さんは北アルプスのガイドや救助活動を長年経験し私も北アルプスの山小屋を20年以上経験してきました。なので一つひとつの言葉に説得力があると思うのですが参加された皆さん、いかがだったでしょうか?
皮肉にも講習が終わった後に雲が切れて八ヶ岳が顔を出しました。講習会参加者のみなさんが帰った後のひっそりと静まり返った入笠山の山頂に登りました。
2014/06/22 入笠山山頂 18:00 誰もいない静かな山頂の夕暮れ – Spherical Image – RICOH THETA
この雲、お天気講習につかえるななどと考えながらしばらく山頂に立って雲を眺めていました。参加されたお客様から「笑顔で楽しそうにお天気の解説をしている姿」をとっても良かったと言っていただきました、ありがとうございます。
第2回も開催しますのでマナスル山荘本館のホームページやフェイスブックページのチェックをお忘れなく!!