一緒に山小屋を創る方、探してます(4/6)

入笠山の山小屋、マナスル山荘本館の山口です。

実は、GWからのグリーンシーズンを一緒に働いてくれる方を探しています。

『マナスル山荘本館 長期スタッフ募集(社員採用あり)、夏休みの短期スタッフも同時募集』

↑ヤマケイオンラインに掲載されている求人内容

『マナスル山荘本館」という山小屋を一緒に創ってくれる仲間を探しています。

少なくともグリーンシーズをカバーできる(できれば春までかそれ以上)長期の方が優先です。

働くにあたっての最低の条件があります。

  • 入笠山に登ったことがある人
  • タバコ(電子タバコも含む)を吸わない人
  • 犬が好きな人

マナスル山荘本館は山荘を訪れるお客様一人ひとりと向き合い、居心地の良いサービスと美味しい料理でおもてなしをすることを一番に考えています。自然豊かな山に建つ山小屋として『入笠山をより楽しみたい』『入笠山をもっと知りたい』と思うたくさんのみなさんが交流するサロンのような場所を目指しています。

なので、お客様に一番の笑顔になってもらうためにはどうしたらいいか『スタッフ同士で意見を出し合い、あるいは自分で考え』『とことん実践していく』ことに魅力を感じていただける方に応募してもらいたいと思っています。

求人情報内の金銭的な条件は初期のものであり、結果を出してくれる方には賞与や昇給もあります。社会保険への加入も用意しています。食費や仕事に必要なものも仕事に就く方の備品やウェアも山荘で用意しています。

山の中で働くことは創造力をかき立てる充実感たっぷりなお仕事なのです!!!

興味のある方は電話(0266-62-2083、090-7632-5292)またはメール(info@manaslu-sanso.com )で!

『ハローワークインターネットサービス』

でも求人情報をご覧になれます。

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しかし、山小屋で働くということは・・・思っている以上に甘くはありません。以下は、数年前に掲載したアルバイト募集記事をご覧ください。

マナスル山荘本館は入笠山の通年営業の山小屋です。標高1800mで入笠山山頂に一番近い山小屋です。
入笠山ははっきり言って日帰りできる山。その山に建つ山小屋は登山者が立ち寄りたい・泊まりたいと思っていただける努力をしないと経営が成り立ちません。いえ、それは利用する皆さんに見えてしまってもダメな訳で、笑顔でつらい仕事もこなせる働くことに対する意欲がとっても必要です。
ちなみに仕事内容を時間軸で書き出してみると
朝食の準備・提供、サービス
その日の天気や山の情報の提供
朝食の片付け
部屋清掃・トイレ清掃(外・館内)・談話室や玄関の清掃、宿泊受け入れ準備
ランチや夕食の仕込み
薪割り、薪広い
布団干し
買い出し、ボッカ
山頂やゴンドラ駅へのトレース付け、ルート整備
ウェブサイト等の情報発信、ブログの更新
シーツやタオルなどの洗濯
会計業務
ランチの販売、サービス
コースの案内
電話やメールでの問い合わせの対応
顧客管理
夕食の準備、提供・サービス
飲み放題のお相手
ナイトハイクの案内
フェイスブックやインスタグラムへの投稿
売上や仕入れの管理
などなど
ざっとこんな感じ、これ意外にも建物の修繕や、お客様のご要望への対応、食品を扱う営業施設ですから衛生管理など決まった作業以外の仕事もメチャクチャたくさんあります。朝起きてから夜布団に入るまで、いろいろなことをしなくてはいけません。はっきり言ってブラックです、これを笑顔でこなせる方でないと山小屋の仕事はできないのですね。
山小屋なんだから山に行ける?いえいえ勘違いしないでください。山に行くのはお客様、スタッフは山に登るお客様を気持ちよく歩いてもらうための接客が使命です。今は色々個性のある山小屋が増えてきましたが、どの山小屋も高所で自然環境の厳しい場所で登山者をおもてなししたいと創業者の努力や思いにより建てられました。その維持や管理には想像を絶する努力があったものと思います。
それがある期間忘れられてしまった時代があったように思います。詳しく書きませんんが、『山小屋なんだからしょうがないだろう』と山小屋が思ってしまった時代がありました。空いているスペースが有っても狭い部屋に詰め込まれたり、まずい食事を食べさせられたりのサービス業を忘れてしまった時代です。
そして現在、各山小屋はその環境でできることをできる限り努力しようという姿勢に変わってきたと思います。できることとは登山者のために何ができるか?です。その山を好きになって、その山小屋を利用し、その山を大切に思ってくれる登山者が来てくれるようになることが理想ですから。
山小屋の仕事って、とてもやりがいのあることなのです。単に、『山が好きだから』とか『山を眺めていられればいい』という方には務まりません。『一般社会に馴染めないから』なんて方は山小屋には最も向かないと思います。私は『山小屋で仕事ができる人はどこに言っても通用する』が持論。社会における人間関係、危機管理、企画と実行、経済の仕組み、ライフラインの整備、安全の確保・・・『山小屋は一つの町である』と話していた三俣山荘の故・伊藤正一さんの言葉は忘れることができません。
ただ山荘に住み込んで働くから見える世界があります。毎日少しずつ変化する日の出の位置や星座の動き。月の満ち欠け。木々の芽吹きや紅葉していくさま。雲の変化、天気の移り変わり。仕入れる食材から見える季節の変化、水の温度や気温の変化。ボッカ中に歩く雪の山道、新雪に新たなトレースを付けながら登った山頂で見る山々、キリリと輝く星空、冷え込んだ朝の霧氷やダイヤモンドダスト、週末のお客様が帰られたあとの夕陽に染まる静かな山、薪ストーブのそばで味わう仕事終わりのお酒・・・仕事の合間や後には、山からのご褒美が必ず待っています。山荘を利用してくださったお客さんからの嬉しい言葉も私の働くエネルギーです。これがあるから山荘の仕事を続けられるのです。
当然、山荘は経営事業ですから売上を上げて利益を確保することが目的となります。お金がなければサービスも施設もスタッフも維持できませんから。自己満足的な仕事ではいけません。お客さんに喜んでもらった対価として代金をいただかなくてはいけません。山という場所・環境にふさわしいサービスで、なおかつお客様の期待以上のサービスと納得してもらえる価格設定という経営努力が必要です。
ですから、募集する方は『経営や起業に興味があり、仕事の喜びや接客の喜びを理解でき、体を動かすことや食べることが好き、入笠山やマナスル山荘本館に興味のある方』ということになります。また、他の山小屋で働いた方には「自分のいた山小屋との違い」や「別の山小屋での営業のヒント」を勉強できる絶好の機会になると思います。
『仕事が大変だ』なんてことを募集に書くと『これじゃアルバイト来ませんよ』とスタッフから言われますが、私が山荘でしていることを理解して来てもらわないとすぐに辞めるということになってしまうから困るんです。なのでこれで応募がなくてもしょうがないと覚悟もしています。
マナスル山荘本館での勤務で、私の長い山小屋勤務経による山小屋ノウハウ、山岳ガイド・山岳救助に携わったことによる登山の知識、気象予報士の知識、スポーツショップ経営経験からの用具の話、経営していたスポーツショップが倒産したときの貴重な体験、ホテルやリゾートのレストランで働いた経験からの料理やサービスの手法などいろいろなことが勉強できることでしょう。山の中に身をおくことによって体験できる生活術も学べます。
とにかく『山小屋の仕事は本当に楽しくて、素晴らしく、素敵な仕事だ』ということをお伝えし、やる気のある方の応募を楽しみにお待ちしています。

山小屋はのんびり働く楽な職場だと思ったら大間違いです。自然の中でのんびり過ごしたいと勘違いした方の応募は実はとっても多いです。

何度も言いますが、やる気のある方には素晴らしく楽しい喜びあふれた仕事になります。そんな世界を体験したいと思う意欲のある方の応募をお待ちしております。

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