どんなスタイルのコーヒーにするか?

4月からマナスル山荘本館のマネージャーを務める山口です。

先日、阿佐ヶ谷にある喫茶店対山館」を訪ねました。

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対山館とは明治時代に長野県大町市に在った旅館です。北アルプスの黎明期に多くの登山家が滞在した旅館で、館主の百瀬慎太郎は「対山館」をベースに日本で最初の山岳ガイド組合「大町登山案内人組合」を創りました。

かつて私も所属していた登山案内人組合です。百瀬慎太郎は山好きが高じて針ノ木小屋、大沢小屋を建設しました。北アルプスの針ノ木大雪渓の前後にある山小屋ですね。

百瀬慎太郎は若山牧水の門下生でもあり、多くの文筆家もこの「対山館」に滞在したようです。「山を想えば人恋し、人を思えば山恋し」は百瀬慎太郎の有名な歌です。ご存知でしたか?

「対山館」は高名な文壇の方々、海外や日本の登山家が大勢訪れる文化コミュニティ基地だったのです。

今から20数年前だと思いますが「対山館」の名前を自分の喫茶店の屋号にしたのが今回訪問した阿佐ヶ谷の「対山館」のマスター大森さんでした。もちろん大森さんは山が好きで針ノ木小屋にもたびたび登られていました。

私も当時、針ノ木小屋に勤務していてその当時に大森さんと交流があったのですがいつしか疎遠となっていました。今回、マナスル山荘本館でどんなコーヒーを提供するかアドバイスをしていただこうと大森さんを久しぶりに訪ねてみました。

前置きが長くなってすみません。

お昼時だったので昼食にカレーをいただき、その後コーヒーをいただきます。

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対山館のコーヒーにはブレンドごとに山の名前がついています。

ランチのコーヒーは「穂高」。マイルドながらコクがあるコーヒーで食事の後によく合います。

お腹が落ち着いたところで大森マスターのコーヒー講座。

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入りの深い「槍」、軽やかな口当たりと酸味のある「白馬」を飲み比べ。ネルで落とすスタイルの手際をとくと拝見。

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動きは無駄がなく、真剣な目つきで抽出されるコーヒーを見るマスターの目は以前より鋭くなった感じで経験の積み重ねを感じます。

大森マスターから言われたのは

「どのようなお客様がマナスル山荘に来て、どのスタイルを望むのか?それに合わせてメニューを組み立てるとよい」

ということでした。

この日はコーヒーの話だけにとどまらず、これからスタートするマナスル山荘本館へ色々なアドバイスをいただきました。

20数年ぶりの再開でしたが得るものは大きく「来てよかった!」としみじみ思いました。

 

最後に百瀬慎太郎の「対山館」とマナスル山荘も間接的ではありますがつながりがあります。

マナスル山荘は1956年の日本山岳会の登山隊により初登頂されたヒマラヤにある8000m峰から名付けられましたが、このマナスル登山隊の隊長を務めたのが「槇有恒」。戦時中に槇一家は親交のあった大町の百瀬慎太郎のもとへ疎開したそうです。

 

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マスターと記念撮影、またお話を聞かせてください。

ありがとうございました。

 

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どんなスタイルのコーヒーにするか?” に対して1件のコメントがあります。

  1. 関良一 より:

    吉祥寺に住んでいたので中央線沿線はあちこち歩きましたが、対山館ははじめて知りました。すてきな喫茶店ですね。私も珈琲が好きなので、今度訪ねてみたいと思います。

    1. yamaguchi より:

      関様
      ぜひお出かけください。
      山好きなマスターとおいしいコーヒー。
      懐かしい感じのする居心地のいい喫茶店です。

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