45年ぶりの大雪だから山に行く

4月よりマナスル山荘本館のマネージャー&料理長を務める山口です。

関東地方の歴史的大雪。東京都心では8日夜遅くに積雪27cmが観測され、45年ぶりの大雪となりました(NHKニュースより)。

9日、日曜日はHRCの登山で伊豆ヶ岳登山(奥武蔵)を計画していましたが、8日の朝からの積雪でこの登山をどうしようか情報集めにバタバタでした。

8日の午後からは交通関係はほぼマヒ状態でしたが、翌日9日の天気は各種予報図を見ても関東地方は間違いなく晴れ!

この新雪を晴天の空の下楽しまない手はない!というより、この新雪を歩かなければこれから何年も先絶対後悔するだろうな・・・との思いから登山を強行しました。

ただし高速道路は9日朝になっても高崎周辺は全面通行止め。天気は予想通りの青空ですが、国道も残雪でノロノロで遠出は無理。

だったら群馬には身近な良い山があるではないか!ということでこの冬3度目の赤城山登山でスノーシューを楽しもうとコースを変更しました。

前橋市内から赤城山に登っていく道路はほぼ除雪が終わっていて、路面は凍結していますがスタッドレス装着+4輪駆動の車は問題なく赤城大沼まで登れました。

当日朝までに確定している参加者は大人5名、子供2名。スノーシューは4台しか用意ができなくて、私は子供たちとツボ足で登ります。

ビジターセンターの駐車場に車を止めてスノーシューを装着しているところでPRIRETの上久保氏に遭遇。桐生市開催の「堀マラソン」が中止になったのでスノーシューを楽しみに登ってきたとのこと。PRIRETの山用ストールはマナスル山荘本館でも取り扱いさせていただく予定。オリジナルデザインも作成計画中です。

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出だしよりひざ上のラッセル。スノーシューに先行してもらってもツボ足では沈みます。雪が軽くて足の抜き出しは思いのほか楽でした。

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八丁峠で長七郎山へ向かうPRIRETの上久保氏とお別れ。スノーシューには長七郎山のほうが向いていますが、この晴天で山頂からの展望も楽しみたいので我々は地蔵岳に向かいます。

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ここからが大変。スノーシューは新雪を何事もなく進んでいきますがツボ足では吹き溜まりの多いところで腰まで潜るラッセル。何気に子供たちは沈まずに歩いて行けるのに私が足を出すと足元は簡単に崩れ落ち場所によっては胸まで潜ってしまいます。ついに子供たちにも置いて行かれ、山頂直下では心配で迎えに来てもらう始末でした。なのでこの間写真は無し、そんな余裕はありませんでした。

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山頂での記念撮影後、山頂直下の風のない斜面で昼食。今回もサラスパを使ったパスタを用意しました。谷川岳ではトマト系のソースだったのでこの日はクリーム系のソースで仕上げました。調理が忙しくて写真はありません。調理中、子供たちはそり遊びです。

午後になり冬型が強まってきて山頂付近も冷たい北風が吹いてきたので下山開始。

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新雪の下りはスノーシューの一番おいしいところ。誰も踏んでいないふかふかの斜面を自由に歩き回れるスノーシューは山頂に立つ目的なくとも雪山を存分に楽しめる道具です。

子供たちはソリ、私は登ってきたトレースを素直に下山。それぞれのスタイルで楽しみました。

私は常々、雪山のトレースを下山時にそりで滑り、ステップをつぶしてしまうのをマナー違反と考えています。ツボ足でもステップを滑り降りて完全に消してしまったような状態(2本の縦の線になった)のトレースもよく見ます。雪山を大勢が楽しみ、自然への影響を極力減らすためには登りのトレースは登山者一人一人が大切にして次に登ってくる方たちのために歩きやすい状態をキープしておくことが山のマナーだと考えます。

トレースを歩いている登山者をスノーシューや山スキーが追い越していくときは浮力のあるスノーシューや山スキーが場所を選んで迂回して登山者を追い越すべきだと思います。登山者を踏み固められていない道の脇にどかしてスノーシューや山スキーが追い越していくのもよく見かけます。悪気はないのでしょうが浮力があるというのは比較すれば強い立場。山では強い立場の者が弱者に譲るのが本当の山のマナーでしょう。

先に述べたように、これから登る者が山を下りてくる者より弱者。アイゼンやツボ足の者がスノーシューや山スキーより弱者。ハイカーはトレイルランナーより弱者。よく言われる「登山では登り優先」も体力や技術的に優っている者が上り下り関係なく弱者に道を譲るべきです。登山道で立っている場所もどちらが危険か安全かで判断できるはず。

山を案内するガイド、案内人も自分のパーティーだけではなく、周りの登山者に目を配り、「待ってください」「お先にどうぞ」の声掛けをぜひ登山の指導者としてお願いします。旅行会社のツアーで登山道のすれ違い時に登山者と口論になっている場面に出くわしたことがあります。

ハイカーや登山者を蹴散らして山を走るトレイルランナーも良く見かけます。山を走れるくらい体力・技術のある者が強者ですから山をゆっくり歩いて楽しんでいる弱者には道を譲ってください。それができないトレイルランナーはどんなにスピードがあり体力があっても山に入らないでいただきたい。

スノーシューも積雪量の少ない時期、少ない場所は避けて雪の下の植生や地形に影響の無いように配慮して歩いてください。これも強者・弱者の関係です。

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スタートが遅かった分、駐車場に向かう山道ではだいぶ日も傾いてきました。ラッセルに」苦しんだ私は足にかなり疲労がたまっていますがスノーシューの女性陣はまだまだ余裕の表情。スノーシューは新雪歩きにとっても有効である(しかも楽しい)と改めて確認しました。

冬の赤城山は近くてよい山。そんな思いもまた再確認できた登山でした。

※ ラッセル(らっせる)>>好日山荘 山の事典より

深い雪を掻き分けていく行為。

※ 壺足(つぼあし)>>好日山荘 山の事典より

雪上をスキーやワカン、スノーシューを使わずに歩く事、その足跡の様、或いはその歩行技術の事。積雪期の山で降雪・風雪後に最初に足を踏み出し、トレースをつける事をラッセルと言い、ツボ足、ワカン、スノーシュー、スキーなど手段は問わない

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