天気のこと(8/4)

入笠山の山小屋、マナスル山荘本館の山口です。

けさは久しぶりに空が広〜い朝でした。

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台風5号が迷走から自分の進路を見出し接近しつつあります。

日本気象協会(tenki.jp)より

直接的な影響は週明けくらいになりそうですが、今日の入笠山上空の大気状態はまずまずのようです。

台風が天気図に現れると途端に「台風が来たから山はダメ」と言い出す方がいます。梅雨明けの時もそうですね、「梅雨明けしたのに晴れない」などなど。一般の気象に興味のない方ならともかく、登山をされている方からこのような言葉を聞くとちょっと失望してしまいます。

梅雨明けはについては速報値だし、台風も進路予想。概況として今後の対策を考えるのは当然として、いまの状況は?と考えることが大切です。大きな災害につながる台風や前線の動きはもちろん警戒するべきだし、間違った判断で無理に登山を続けるのもいけません。が、スマホで山の上でも天気予報が簡単に手に入るようになって、登山者の天気や雲に関する知識がとても薄くなっているように感じます。

例えば今朝の山頂から甲斐駒に向かって撮った写真。

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入笠山から甲斐駒に向かって左サイドの山梨県側は曇り、右サイドの長野県伊那方面は晴れです。

高い山から雲海を観たことがある方も多いと思いますが、天気はエリア全般が同じ状況ではなく、地形に大きく影響されて地点や高度また時間経過で大きく変わるということをよーく理解してください。そのうえで自分の登る山はどうなんだろうか?と情報を集めて考えること。さらに天気図と実際に浮かんでいる雲を比較することも山の天気に詳しくなるために必要なことです。

入笠山の東斜面にべったり張り付いてる雲は地上からはこのようになっています。

山荘の美味しいたまごを仕入れている八ヶ岳実践農場から入笠山方面の写真。こう見ると山の上は曇っているように見えますが、山頂からは西側のエリアを中心に青空と展望が広がっています。

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そして、今年は突然の大雨や雷雨が多いので、注意報や警報にも素直に耳を傾けてください。台風や梅雨明けには大騒ぎするのに、大雨警報はあまり関心を持たれない方が多いのも事実です。

山の天気はスマホを見ているだけでは何もわからないし、知識も身につきません。山小屋のテレビの前で「高気圧に覆われているから晴れ」なんて大声で解説している人も実はよくわかっていない人。

登山は自分の技術や知識を駆使して、目的の山に登り帰ってくるゲームです。自然相手だからこそ不確定要素が多く、それが登山の魅力でもあります。天気の知識も登山に必要なその一つ。難しい高層天気図や気象支援図を読めることより、自分のいる山の雲や風などの空気の流れを五感で感じられることが山の気象入門なのです。

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入笠山に多いサルオガセも霧の通り道に多く発生します(と思われる)。植生からも山の気象傾向が判断できるひとつの例として。

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