台風のお天気考察(10/15)

入笠山の山小屋、マナスル山荘本館の山口です。

台風19号で被災された地域のみなさまににお見舞い申し上げます。早い復興を祈念いたします。

今回の台風で氾濫決壊した河川で千曲川、多摩川、入間川には地形的な降雨という要因がありました。これを登山者的考察してたいと思います。

入笠山では11日夜から12日夜遅くまで強い雨が降り続きました。関東甲信では時間的なずれはあるとはいえ、同じような時間帯で強い雨が降り続いていたようです。

千曲川、入間川、多摩川の源流を確認してみると

  • 千曲川 甲武信ヶ岳・金峰山などの奥秩父主脈西部、八ヶ岳、上信国境の山
  • 入間川 棒ノ嶺、伊豆ヶ岳などの秩父山地
  • 多摩川 雲取山、飛龍山などの奥秩父主脈東部

台風19号ではこれらの山で非常に強い雨が降ったということですね。この雨が下流に流れて河川の増水をもたらしました。降雨の原因は台風9号から流入する水蒸気をたっぷり含んだ強い風ですが、その風下にこれらの山々が連なっています。山にぶつかった湿った空気は上昇流となり雨雲が発達します。

日本気象協会【tenki.jp】の12日の天気図を見てみると

台風は反時計回りの風が吹くことは登山をされている方なら知っていますね。15時に関東の東〜北から強い風が流入していることを判断することができます。

15時の雨雲の様子。日本気象協会のサイトから雨雲の動画が見られますが、関東の西側にある山地で継続して強い雨が降っていることがわかります。他の地域も風下の山岳エリアで強い雨を降らせる雨雲が発達しているのがわかります。

千曲川は奥秩父〜上信国境・八ヶ岳東面の山々で降り続いた雨による増水、入間川は秩父山地で降り続いた強い雨による増水、多摩川は奥多摩の山で降り続いた雨による増水と考察できますね。北関東の河川の氾濫もその上流域にある山が台風の風下に位置しています。

つまり流入する湿った風の風下の山で雨が強化されるのです。

「な〜んだ」と言われる方もいると思いますが、こんなことに気づいていない登山者もたくさんいるのです。南風なら北側の風下にあたる山の南面、東風なら西側の風下にあたる山の東面で雨が降りやすいというような簡単なことも割と理解されていないように思います。

13日には天気も回復しましたが、これらの雨が強化された山の東側からアクセスしようとして登れなかった登山者が入笠山にいました。

「ダムだ」「堤防だ」とツイッターやフェイスブックで騒がれていますが、これだけの雨はどうしてそこに降ったのか?に思考を向けるのが登山者のあるべき姿ではないかと強く感じています。地図読み、天気読みの基本がここにもあります。

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今日も「あずさ」は運休、中央道も不通で首都圏から入笠山に来るルートがありません。週末には開通してほしいですね。

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